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キム・テヒが「これまでは芸能人としてプライベートな生活を楽しめなかった」と胸の内を告白した。

 キム・テヒは13日に放送されたMBC『セクションTV芸能通信』で「プライベートをもっと楽しみたい」と語った。

 キム・テヒはこの日の放送で、自らについて根拠のないデマが飛び交っていることに触れ、「今回の出来事で1つ分かったのは、これまで私は他人の視線を気にしすぎていたということです」と話した。

 そして「いつも噂が立つのではないかと怯えていて、親しい友達でも男性とは2人きりで会うのを避けてきました。スキャンダルが心配で(会おうと言われても)断ってきました」と語った。

 さらに「これまでいつも心配し、気を付けてきたのに、こんなにひどいデマが飛び出してしまいました。これからはプライベートを楽しんで、ステキな男性と十分お付き合いしてから結婚できればいい」と気持ちを新たにしていた。

朝鮮日報/STARNEWS
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/14/20060914000033.html


キム・テヒという女優をご存知だろうか。

韓国においては、最高学府ソウル大学出身ということもあり、極めて良質なイメージを有し、長きにわたり高い人気を保持している女優である。かつて独島キャンペーンをスイスで行い「反日女優」とのイメージをもたれている方もいるかもしれない。

今年に入り彼女は財閥(サムソン系新世界グループ)のプリンスと付き合っているという噂がまことしめやかに流されていた。というよりほぼ「事実」として韓国の世間で定着していた観があった。もちろん本当に付き合っているのかどうかはわからない。だが多くの韓国人は事実のように話し、多くの韓国人が事実としてインプットしていたことだけは確かである。

そんなキム・テヒが今月のはじめにインターネットで結婚説・妊娠説を流した11名を名誉毀損で起訴した。しかし引用記事にもあるテレビ番組『セクションTV芸能通信』で起訴を取り下げることを語ったらしい。

芸能人の噂をネットに流しただけの個人を特定し、起訴までしてしまうのが韓国社会の一つの特徴かもしれない。日本だと「フライデー」の○○社を訴える感覚だろうか。というのも韓国には日本のような大衆的週刊誌がほとんど無いといっても差支えがない。日本でよく見られるコンビ二で週刊誌を立ち読みするという現象は皆無である。ネットが噂の出所であり、ネットが週刊誌の役割を担い、ネット自身がソースであり、いつしかネットが世論を形成し、挙句の果てにはネットが大統領を決めてしまったりして大失敗したりもする。噂話が大好きな上に「客観・証拠・検証」を極めて軽視するので「火の無いところに煙が立つ」と言われる韓国社会には「ネット」という玩具は極めて親和性が高いということだろう。

ふと考えたのだが、結婚説・妊娠説がそんなにも名誉を毀損するものだろうか。日本では考えられない。やはり韓国においては「できちゃった結婚」というものは、かなり異端でアナーキーな行為であるからだろうか。

韓国においては、人気女優が「できちゃった結婚」というのは、女優生命を絶つにも等しい行為だといっていいし、まずありえない(今のところは・・・)。日本の人気女優が、当たり前のように「できちゃた結婚」をするのは、まったくもって理解できない、と私の周囲の韓国人は100%口を揃えていう。広末涼子の大ファンであったC君が、彼女のできちゃた結婚を知ったときの悲憤落胆した顔は今でも脳裏に焼きついている。海外において、日本人女性は性に開放的、すぐに身体をあずける、という固定観念が出来てしまったのは、アダルトビデオの影響のほかにも、このように余りに多すぎる芸能人・タレントの「できっちゃった婚」もあるのではないだろうか。

職業的・金銭的なアレとは別として、一般的に貞操観念について日本と比較すれば韓国は俄然保守傾向にあることは間違いない。韓国でも若年層は年々この傾向が薄まっていることが報じられたりもするが、それでもまだまだ保守傾向に変わりは無いと思われる。これは儒教的下地や熱心なキリスト教徒が多いことなどが起因するのであろうか。

もっとも日本がオープンになりすぎたのかもしれない。そして今でも低年齢化は進んでいるのだろうか。ゆとり教育というのはどんな日本人をつくりあげるのだろうか。非常に心配だ。一方の韓国では、ほとんどの高校生は気の毒になるぐらい早朝から深夜まで勉強している。勉強、勉強、また勉強・・・、大人はみな口を揃えて韓国の教育・社会のありかたは異常だ、間違っていると言いつつも、結局は子供には勉強ばかりやらせている。この閉塞的な社会ではそうするしかないのだ。一部の不良や援助交際なるものもあったようだが日本に比べたら極めて微少だ。私はソウルのど真ん中に住んでいて、韓国では都会中の都会といわれるエリアだが、近所を歩いているほとんどの女子高生は化粧気の化の字も無い。みな揃いも揃って黒髪ストレート、銀縁メガネ、スッピン、ひざ下まであるスカート・・・・垢抜けない姿で街を歩く女子高生らを私は長らく中学生だと思っていた。

幼年時から火蓋がきられる韓国の狂乱的受験大戦争。その頂点に君臨する「ソウル大学」出身キム・テヒの韓国においての高い付加価値のニュアンスはなかなかお伝えしにくい。日本に置き換えるならば、東大卒を売り物にしている日本のタレントの価値の何倍もあるというイメージだろうか。

古い世代の韓国人がキム・テヒを見て「韓国も変わった」と言った。昔は芸能人・タレントは、水商売に毛が生えた目で見られていたそうだ。言い方をきつくすれば「蔑視」ということになるだろう。時の権力者、財界の大物などが望めば身体を売る立場の女性だった。つまり超高級娼婦のような存在だったとのことだ。

韓国がわりと自由を謳歌できるようになったのは最近のことだ。強圧的な軍人政権の時代が終わったのがつい十数年前の出来事である。ソウル大を卒業したにも関わらず女優という職業に就き、さらにはスキャンダルについて、恋愛について、結婚について、オープンに語っている。古い人間が時代も変わったとつぶやくのも無理も無い。

今後も韓国社会は資本主義的発展に比例して、いろいろなことがオープンになっていくことは間違いないだろう。日本に対するタブーも何十年後にはオープンになっていて欲しいと願うのは楽観的過ぎるだろうか。


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